2023年春陽展作品制作過程
2022年12月群馬県安中市に転居した、長年住み慣れた森の生活から大きく環境が変化した
引越の雑務に追われながらも1月下旬にはパネルも完成、エスキースがまとまり制作を開始
グリーンのコットン紙にドローイング
2023/01/28
273×350パネルに綿布をマウント 木炭により自由にドローイングをする中でイメージの変容が起きた。
2023/01/30
さらに描きすすめる中でここバラバラであったものたちが連携を持ち始め制作に取り掛かる。
2023/02/10
画面を朱の場にすることを決め下地のイエローオーカ、プルシアンブルーをW&Nのグロス+テレピンで地に侵潤ののちマイメリバーミリオンペールの顔料をアキーラのグロスとラピッドメディウムで練りさらにクサカベ油絵具フレンチバーミリオンと混合(3:1)空にあたる部分に塗りこめた。
さらに遠景の山並み、岩稜から描きはじめ中景を油性アルキドバーントシェナで下塗り、遠近の対比を確認するために前景の柑橘樹は不透明性を期待してアキーラのグロスとラピッドメディウムで練った絵の具で下塗り、果実は下地のまま残した。
2023-02/14
中景を描きこみ手前の地面や樹木にあたりを付けたところで全体の絵面が見えてきた。
2023/02/25
中景をある程度固めたところで前景の登場人物から描きはじめる。
2023/03/07
全面焦点で描き進めるために細部の手直しをしながら登場人物の顔面の造作の基本となる形を線によって括られた形を手掛かりに浅く浮出を図る(アキーラグロスメディウム+テルベルト:チタニウムホワイト;ウルトラマリン)
2023/03/18
2023/3/31
細部を煮詰めてほぼ完成、サインを入れてマイクロクリスタリンワックス仕上げとするつもり。
今回制作にあたって三浦明範氏提案のアルキド樹脂を従来の卵を使ったいわゆる混合技法に置き換えてみた、不安定な天然素材に比べ様々なメリットがあるが、長い年月使い慣れこなしてきたものとそん色のないレベルで描き進めることができた。
完成図
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