5月, 2016年

2016春陽展「帰去来」を改作しました。2016年5月18日

2016-05-18

『帰去来』を春陽展会場で眺めていたらアトリエでは気が付かなかった事

が気になってきた。

どうも水の色が明るすぎたせいか画面の一体感が損なわれているようなのだ

制作途中でも気になり数回に分け淡く朱をかけてみたのだがやはり会場の大

空間の中で見ると上下に分かれてしまい「空」「水」という言葉に近いイメ

ージが前に押し出され「島」「舟」の第一に考えていたモティーフが弱まっ

てしまうようなのだ。

そこで思い切って「水」部分にも「空」同様にバーミリオンを施した。

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佐賀新聞掲載記事

2016-05-18

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いと高き丘の上で (「たまびNEWS」への原稿)

2016-05-18

いと高き丘の上で  

橋本駅から学生に交じって30分程の道のりをよく歩いた。
橋本駅方面から眺めると境川の深い谷を挟んで久保が谷戸トンネルのはるか先、
丘の上に標高150メートルの多摩美の建物がかすかに望めた、歩くのが遅い大汗の僕を
後目に健脚の学生たちがどんどん追い抜いて行く・・広大な学内はさらに険しくまるで
山城、定年坂と呼ばれる急登を超えて森の中、絵画北棟に漸くたどり着く、学生の
アンケートに坂を何とかして欲しいと云うのが幾つもあった。しかしというかだからこそ
学内に肥満児が少ないのも事実?だろう。

とまれ版画科での授業はゼミ形式で組まれたきわめて実践的かつ専門性が高い濃密
なもので、学生たちがアルプスのピークアタッカーのように苦労して登頂した末に味わう
爽快感は格別なものだろう。

僕の在任中にも何人もの学生がこのたぐいまれなちょっともやもやした環境の中から
汗をかきかき試行錯誤、もがきながら新たな恐るべき表現者として飛躍を遂げていった。

もはや彼らは良きライバルである、健脚の彼らに後れを取らぬようにと思う。

小林 裕児(2016年3月まで版画科教授を経て現在客員教授)

―ギャラリー椿35周年と古希を祝う―展覧会

2016-05-18

「GALLERY TSUBAKI REUNION」

―ギャラリー椿35周年と古希を祝う―展覧会

 

氏名 小林 裕児 KOBAYASHI YUJ

 

出品作品の画題 「光る舟」F6 パネル/テンペラ、油彩

 

略歴

小林裕児 1948年東京生、あやしい美術家

東京藝術大学油画科大学院修了、1989年にそれまでの細密な画風を線と色彩による大胆、
自由な画風に転換、96年「夢酔」で第39回安井賞を受賞。現在、ギャラリー椿を起点に国内外
で多数の個展、グループ展を行うほか、1999年にスタートしたライブパフォーマンスでは観客と
ともにある美術の新しい楽しみ方を国内外の音楽家、ダンサー、演劇人と展開。

一般社団法人春陽会会員、多摩美術大学教授を経て現在同大学客員教授、

 

エッセイ

私のギャラリー椿での個展をふり返ってみると1997年以来ほぼ隔年に開催されて四半世紀になります、
山あり谷あり世の中も私も椿原さんもギャラリーも外形は変化したかもしれないけれど、只々積み重なれて
きた展覧会という広場はずっと変わらずそこにありました。

いやそれどころか、その場は鑑賞者と表現者を結ぶ新しく多様な表現を生み続けそのたびに驚きを持って
それを受け入れ輝き続けました、箱が箱を超えた素晴らしい楽器になり何かもやもやとした妖しい時空間
として存在し続けてきたのです。

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