奥深い森のなかに住まい、木々と戯れる小鳥たちとのポリフォニックな合唱を日々楽しんでいた小人族のムブティーが初めて開けた世界にふれた時の話が伝わっています。
なんと疾走する列車を見た時に「矢が飛んでくる」と言ったそうです。
森の狭い視界の中では「遠い」は無かったのでしょうか。
私も森に囲まれた暮らしを長く続けたせいか遠くと近くがあいまいになりとまどう事があります。
しかしそこは私にとって絵画のイメージの入り口なのです。
うさぎの穴に落ち込んだアリスではありませんが絵そらならではのちょっと緩い空気の流れる小林裕児の世界を少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
2017年 日本橋三越本店 小林裕児と森に寄せて
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