「芸術学科のころ」 2011年6月25日
掛井五郎さんに街で誘われたところから青短との関わりは始まった、打ち合わせに出かけると中庭の芝生の上でスタッフ一同が車座になっていて一寸びっくり。授業が始まると大胆不敵な凄い絵を描く学生が何人もいてびっくり。その内の一人に卒業後の進路を聞くと「OLとか・・」と発し二度びっくり。
そんな風に始まった授業だったが、一番驚いたのはプレゼンテーション形式で一人ずつたっぷり時間をかけて行われる批評会で、全学生に膨大な時間をかけてとことん行われるのだった。
基準は、唯一つ「芸実とは何か」という学生たちへの問いかけであったと思う。それは十年余の時間の中で自分自身が一人の画家として自分自身にも問いかけた事でもあったと思うが、もとよりとても教師とは言えない存在なので何か教育に携わっているというより学校に行く度に唯々驚いていただけのようにも思う。記憶の中の熱く充実した時間は研究室のソファーに座ると窓から見えた青々としたアイビーの緑と共に僕の目の内に今もある。